この記事の結論
ケーキの由来
ギリシャ説とドイツ説
年齢分のろうそくは1746年のドイツの誕生日会が起点の一つとされる
意外な事実
元は朝の挨拶歌
「Happy Birthday」のメロディーは1893年の「Good Morning to All」
日本では
1949年以降に定着
満年齢の法律ができるまで、誕生日に年をとる感覚自体がなかった
ケーキとろうそくの由来には、2つの説がある
誕生日ケーキの起源としてよく紹介されるのが、古代ギリシャ説とドイツ説です。古代ギリシャでは、月の女神アルテミスを祝うために月をかたどった丸いケーキを焼き、ろうそくの火で月明かりを表したとされています。もう一つの説では、中世ドイツの子どもの誕生日会「キンダーフェスト」で、悪霊から子どもを守るための「命の光」としてろうそくが灯されたと伝えられています。
記録として比較的はっきりしているのは1746年、ドイツの伯爵ルートヴィヒ・フォン・ツィンツェンドルフの誕生日会です。年齢の数だけろうそくを立てた大きなケーキが用意されたと記録されており、これが現在の「年齢分のろうそく」というスタイルの起点の一つとされています。ただし当時のケーキは上流階級だけの贅沢品で、誰もが誕生日ケーキを用意できるようになったのは、産業革命以降のことです。
「Happy Birthday to You」は、もともと誕生日の歌ではなかった
世界で最も歌われている歌ともいわれる「Happy Birthday to You」。そのメロディーは1893年、アメリカの姉妹パティ・ヒルとミルドレッド・ヒルが幼稚園の朝の挨拶歌「Good Morning to All」として作ったものでした。後年、別の歌詞をつけた「Happy Birthday to You」の方が広まり、出版社を経て1935年に著作権登録。1988年にはワーナー・チャペル・ミュージックがこの権利を2,500万ドルで買収し、長年テレビや映画でこの歌を使うたびに使用料が発生する状態が続きました。しかし2015〜2016年の訴訟で、ワーナー側が保有していた権利は歌詞・メロディー本体には及ばないことが判明し、現在はパブリックドメイン(自由に使える状態)として扱われています。
日本で「個人の誕生日」を祝う習慣は、実はかなり新しい
日本では長らく「数え年」が使われていました。生まれた時点で1歳、以降はお正月が来るたびに全員が一斉に1歳加算される数え方で、この仕組みのもとでは「自分の誕生日に年をとる」という感覚自体がありません。1949年(昭和24年)に「年齢のとなえ方に関する法律」が制定されたことで、誕生日ごとに1歳加算する「満年齢」の数え方が広まり、それに伴って個人の誕生日を毎年祝う習慣も一般家庭に根付いていったとされています。ケーキを食べる習慣自体は19世紀にアメリカで定着し、戦後の日本に伝わったと考えられています。
世界のユニークな誕生日の風習めぐり
メキシコ: 顔をケーキに押し付ける「モルディーダ」
主役の後ろで手を軽く押さえ、ろうそくを消した直後に顔をケーキへ近づけさせて、周りが「モルディーダ!(一口!)」と声をかけながらケーキに顔をうずめさせる風習です。誕生日会にはピニャータ(お菓子を詰めた張り子人形)を叩いて割る定番の遊びもあり、専用の歌を歌いながら順番に挑戦するのが恒例になっています。
デンマーク: 誕生日はとにかく国旗だらけ
デンマークでは誕生日といえば国旗「ダンネブロ」。ケーキの上、テーブル、職場の机や自分のロッカーまで、小さな旗を挿して飾るのが定番です。朝はカルダモン風味の「誕生日ロール」を家族で囲む習慣もあり、国旗が政治的な主張ではなく「お祝い」の記号として日常的に使われているのが特徴です。
韓国: 2023年、法律上の年齢がみんな1〜2歳若返った
韓国には「生まれた時点で1歳、元日ごとに加算」という伝統的な「韓国式年齢」がありましたが、2023年6月28日の法改正で、誕生日ごとに加算する「満年齢(国際基準)」に統一されました。この日を境に、多くの韓国人が一夜にして法律上1〜2歳若くなったとニュースで話題になりました。一方で飲酒・喫煙が可能になる年齢など一部の制度は従来の数え方のまま残っており、誕生日と年齢の関係が改めて注目される出来事になりました。
よくある質問
- Q. 誕生日ケーキの起源はギリシャとドイツ、どちらが正しい?
- A. どちらも有力な説として紹介されており、決定的な結論は出ていません。記録がはっきりしているのは1746年のドイツの誕生日会で、これが「年齢の数だけろうそくを立てる」現在のスタイルの起点の一つとされています。
- Q. 「Happy Birthday to You」は今も歌うと使用料がかかる?
- A. 2015〜2016年の裁判でワーナー・チャペルの権利主張が認められず、現在はパブリックドメイン(著作権フリー)として扱われています。以前は放送・映画での使用に使用料が発生していました。
- Q. 日本人はいつから誕生日を毎年祝うようになった?
- A. 1949年(昭和24年)の「年齢のとなえ方に関する法律」で満年齢の数え方が広まったのがきっかけとされています。それ以前は数え年が主流で、個人の誕生日ごとに年齢が変わる感覚自体が一般的ではありませんでした。
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参考: Wikipedia「Birthday cake」/ Wikipedia「Happy Birthday to You」/ shinbun20.com「誕生日を祝うようになったのはいつから?由来や風習を知ろう」/ BBC News「South Koreans become younger under new age-counting law」(2023年) / Skandibaking「Five Danish Birthday Traditions, Explained」/ whatsupsancarlos.com「Mexican Birthday Traditions」。各媒体の公開情報をもとに要約・再構成しています。